中・上級者向け研究マネジメント人材研修プログラムの開発

中上級URA養成プログラム 1(東京農工大学)

01. プログラムの特徴

東京農工大学では、平成23年の文部科学省「リサーチ・アドミニストレーター(URA)を育成・確保するシステムの整備」事業の構想以来、URAが配置された研究戦略センター(当時)と工学府産業技術専攻(専門職大学院)が協力し、同専攻に教育プログラム「URA育成コース」(仮称)を設置する計画を進めてきました。研究戦略策定など,多くのステークホルダーが関与する多様な事業のマネジメントが含まれています。

平成24年度にはURA育成を専門とした大学院修士課程を持つ米セントラルフロリダ大学等について海外調査を実施しました。早稲田大学のURA研修・教育プログラムの作成にも参加しました。

平成25年7月から8月にかけ、産業技術専攻の集中講義として「産業応用特論(リサーチ・アドミニストレーター概論)」を開講し、国内初の大学院におけるURA向けの人材教育を開始しました。在学生向けの講義(2単位)でしたが、URA事業の採択大学を始め外部からの受講者を積極的に受け入れました。

こうした経験を踏まえて、平成26年度に産業技術専攻の社会人向けプログラムを、URA育成を盛り込んだ「研究マネジメント人材養成プログラム」に改定しました。

さらに平成26年度には、継続実施している文科省URA事業の一環として「中・上級者向け研究マネジメント人材養成プログラムの開発」に取り組んでいます。これまでの実績や東京農工大学の強みである産学連携や知的財産マネジメントを反映させた内容にしたいと考えています。

02. プログラムの概要

平成26年度に、中・上級URAに必要なスキルに関して5科目程度で構成する1日~1日半程度の試行的研修を2回実施する計画です。試行的研修に先立って北海道大学で開催された第4回URAシンポジウム・第6回RA研究会合同大会ではセッションを持ち、中・上級URAに必要なスキルに関して検討しました。

中・上級URAには、大学等の方針・目標を具体的な実務に落とし込む力、適材適所で人材を配置し、監督する力、全体の実務を俯瞰する力が必要との考えから、大学等における俯瞰的マネジメントに関して「知っている」と「実践できる」の距離を埋める研修を企画しています。

中・上級向け研究マネジメント人材養成プログラム(東京農工大学担当)概念図

最終的に下記科目の研修用教材を作成します。試行的研修では、分類の同じ科目を一体化した講義とすることも想定しています。

  • 研究支援組織のマネジメント
    • 組織設計と組織評価(体制づくりと変革)
    • 人材育成と評価、キャリアパス(人づくり)
    • 俯瞰的マネジメントとリーダーシップ
  • 俯瞰的な産学連携・知的財産マネジメント
    • 契約と交渉(NDA、共同研究、ライセンス)
    • 国際化(英文契約、MTA、生物多様性、安全保障管理)

03. 第1回試行的研修

日程:平成26年11月18日(火)10:00~17:00

場所:フクラシア東京ステーション

(東京都千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル6階)

詳細は以下のサイトをご覧ください。

http://www.rd.tuat.ac.jp/NEWS/urac/20141118.html

04. 第2回試行的研修

日程:平成27年2月5日(木)10:00~17:00

場所:フクラシア東京ステーション

(東京都千代田区大手町2-6-1朝日生命大手町ビル5階)

詳細は以下のサイトをご覧ください。

http://www.rd.tuat.ac.jp/NEWS/urac/20150205.html

05. 報告書

取組みをまとめた報告書を公開しました。

以下のサイトをご覧ください。

http://www.rd.tuat.ac.jp/NEWS/urac/20150323.html