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15株式会社ファミリーマート 代表取締役社長澤田 貴司Proleさわだ たかし 1957年、石川県生まれ。1981年、上智大学理工学部卒業、同年伊藤忠商事㈱入社。米国セブン・イレブン買収プロジェクトに参画。1997 年、同社を退職し、㈱ファーストリテイリング入社 。1998 年、取締役副社長に就任。2002 年、副社長を辞任し、退職。2003 年、㈱キアコンを設立、2005 年、㈱リヴァンプを設立。2016年、㈱ファミリーマート取締役を経て、同社代表取締役社長に就任。㈱ファミリーマート国内大手コンビニエンスストアのフランチャイザー。1973年、顧客と加盟店、本部が家族的な付き合いをしながらともに発展していきたい、との想いから名付けられた。アジアを中心に世界7カ国・地域で17,901店舗(2016 年7月末現在)を展開。2016 年9月、サークルKとサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスと経営統合し、『ユニー・ファミリーマートホールディングス』を発足。これにより、コンビニエンスストアの合計店舗数は、トップチェーンと肩を並べる。さな衣料品店に過ぎず、売上高も400億円程度でしたが、「自らいいものをつくり、自ら販売する。そういうサービスを確立すれば、日本のアパレル15兆円の市場で必ず1兆円は稼げる」と熱い夢を語ってくれた。僕はすっかり感動し、まずは店長候補ということで入社しました。 最初にしたのは、先のイトーヨーカ堂の皆さんがされたのと同じことです。つまり、品物が期日に届かないとか、袋がうまく破けないとか、値札とレジの値段が違っているなど、店頭で気がついたことを次々にメモして柳井さんにファックスした。柳井さんの経営理念やビジョンが現場ではほとんど実現しておらず、何とかしたい一心でした。すると柳井さんに響いたのか、2カ月後に社長室に呼ばれて、「お前の言うとおりだ。今日から経営企画室長をやれ」と。その後、いくつかの役職を経て、入社10カ月で副社長になりました。柳井さんからは、不屈のチャレンジ精神と即断即決の重要性を教わりました。周囲の人を幸せにするのが仕事 その後独立し、流通企業に特化した企業再生ファンドを経て、2005年に㈱リヴァンプを設立しました。ファンドのような「企業の売買ありき」ではなく、長期的な視点で企業の再生を目指す会社お客様との接点を直接持って、ニーズに瞬時に対応して市場をつくっていくこと。自分のやりたいことが明確にわかった。大学時代、アメフト部の仲間たちと真ん中で髭をはやしているのが澤田さん。キャプテンとして、チームをまとめた。仲間とは遊びもしたが、いざ試合となると、ひたすら「勝つため」に全力を尽くした。です。僕はやっぱり根が体育会系というか(笑)、現場で汗水流すほうが性に合うんですよ。業績の悪い会社が良くなっていく、その市場にとってなくてはならない会社へと成長していくことは実に素敵なことだし、企業がそのように成長すれば社員が誇りに思います。単純だけど、「会社が元気になる」ことが僕のやりたいこと。世の中のすべての会社が良くなったら、働く人も幸せだろうし、お客様だって幸せだろうと思う。それがリヴァンプのいちばんコアな考え方です。

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