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17 起業・ベンチャースタイル目標と強い志を持って、絶対にあきらめない。同郷の松井秀喜選手の活躍に刺激を受け、「ゴーゴーカレー」を起業した宮森さん。ひとかたならぬ苦労も経験したが、目標に向かって、絶対にあきらめなかった。そして、「パーフェクト・ポジティブ」であることが、成功の鍵となった。Proleみやもり ひろかず 1973年、石川県生まれ。1995年、金沢国際専門学校卒業後、地元の旅行会社に勤務。同郷・同世代の松井秀喜選手が活躍する姿に影響を受け、会社を退職。脱サラ後、濃厚なカレールーにトンカツとキャベツの千切りをのせる「金沢カレー」で修行をし、2004年、「ゴーゴーカレー」1号店を新宿にオープンする。㈱ゴーゴーカレーグループ「ゴーゴーカレー」のカレーチェーングループ。店舗のほか、「ゴーゴーフーズ(カレールー製造)」も運営する。「ゴーゴー」は松井氏の背番号「55」にちなむ。現在、国内にとどまらず、ニューヨークでの出店を含め、国内外で計76店舗を展開中。2016年に横浜初出店である「ゴーゴーカレー ヨドバシ横浜スタジアム」がオープン。松井選手に負けていられない! 僕は金沢市の兼業農家に長男として生まれ、小さいころはいつも田んぼのなかで遊んでいる、まさに“田舎の子ども”でした。記憶力はわりといいほうで、勉強しなくてもテストの成績はまあまあ良かった。そのころは勉強よりも仲間と遊ぶほうが大事で、海で獲ってきた食材で夏はバーベキュー、冬は鍋という毎日。あとは田んぼを手伝ってという中学、高校生活を送っていたのですが、さすがに高校卒業前に大学進学を志し、猛勉強するんです。しかし“時すでに遅し”で、仕方なく旅行系の専門学校へと入学しました。株式会社ゴーゴーカレーグループ 代表宮森 宏和  昔から負けん気が強いんです。2年生のときに国内旅行業務取扱管理者試験という国家試験を受けたのですが、クラスメイトたちから「お前がもし試験に受かったら祝い金を渡す。でも負けたら同額払え」ということで、僕の合否を賭けの対象にされ、燃えました(笑)。それで、3日間寝ずに過去問5年分をすべてやって試験に臨んだら、合格したんです。後で考えたら、これはクラスメイトたちが僕のモチベーションを引っ張り出してくれたんだなと。嬉しかったですね。 専門学校卒業後は、旅行代理店に就職し、8年半勤めました。ツアーコンダクターとしての成績は良かったし、仕事自体はおもしろかった。ただ、「目立ったことはするな。みんなと同じことをしろ」

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