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22分厚いパスポート朽木さんの必携アイテムはこのパスポート。世界70カ国以上回っており、行っていない大陸は南極ぐらいという。紙面が足りず、増刷してもらったため、分厚く膨らんでいる。 心に響いたフレーズ、参考になったことを書こう……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………「東京に行かないといい仕事に就けない」というのも固定概念。むしろ東京ではないから「ユニークだね」と言われる時代です。分で見てみないと信じられないし、自分で体験しないと意味がない、そういう意識は強かったかと思います。　仕事も、未知の世界を知るために汗水垂らして訪ね歩くという日々の積み重ねではないでしょうか。もはや現代は、仕事に就かなくてはいけないとか、定年まで働かなくてはいけないとか、これまでの枠組みに縛られるのではなく、自分が選択をして自らの生き方を決めていく時代です。どの会社を選ぶか以前に、そもそも仕事をするのかしないのかという選択もある。仕事をするにしても、勤務時間も選べるし、毎日出勤するのではなく、自宅で仕事することもできる。いまの時代、仕事というのはもっと間口が広いのではないかと思うんです。　もちろん、その選択肢の多さが、選べないとかどうしたらいいかわからないという怖さにつながっているのかもしれませんが、できないことに悩んで時間を割くよりは、できる可能性をイメージするほうが、人生は何倍も楽しいと思います。だからまずは興味のあることを見つけて、トライしてみること。そして“楽しむ”こと。どれだけの時間を楽しむことに費やせるかで、人生の満足度は決まってしまいます。私の仕事はお客様に旅行を売ることですが、旅行に行く人というのは金銭的なことだけではなく、人間的にもすごくリッチだと思う。“エクスペリエンスリッチ”と言いますか、真の豊かさとは何かを知っているんですよね。　インターネットはとても便利だけど、外に出ずして情報が入ってくるので、知った気になる、出た気になるという良くない側面があります。いま話題のウユニ塩湖だって鮮明な風景写真や映像を簡単にダウンロードして見られるので、行った気になってしまう。でも、行くとぜんぜん違います。体験や経験はお金では買えない。体験や経験をしている人はやっぱり強い。そう感じます。　また、これからは「地方の時代」です。「東京に行かないといい仕事に就けない」というのも、ただの固定概念。むしろ東京ではないから「ユニークだね」と言われる時代です。実際、世界各国に展開しているフォーシーズンズホテルだって、アメリカのNY発ではなく、カナダのトロントからスタートしました。弊社も、設立当初こそ東京・青山に事務所を設置しましたが、1年で撤退。しかしインターネットの普及で全国区になったし、「金沢の会社です」というと一目置かれるようになりました。社員には冗談半分本気半分で「いずれ時代が僕たちに追いつくよ」と言い続けています（笑）。地方で仕事をするという選択が、いまや先端だと思いますね。emotion note