emotion
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23 地域LOVE・地域密着スタイル人として大切な「芯」をつくる。アメリカ出身のキャロラインさん。縁あって、能登地方の珠洲市に住み始めた。自然の恵みに溢れ、伝統文化が息づくこの土地は、地域や人や生き物への“思いやりの心”を教えてくれる。それこそが、人として大切な「芯」をつくる、とキャロラインさんは語る。すべてがある、能登暮らし 能登半島の先端にある珠洲市に暮らして約30年。釉薬を使わない素朴な風合いの珠洲焼という陶芸作品を十数年つくり続けています。仕事は1年がかり。春から秋は薪や粘土の準備をして、冬は作品の制作、春になったら窯で焼きます。珠洲市の山あいは、冬はチベット、春は軽井沢という気候で、薪も窯で15トン、冬の暖房が5トン、計20トン準備するんです。薪の準備が大変ですから、窯焚きは2年に1回しかできません。窯焚きは5日間。箸置きから大きな壺まで150〜200個の作品を順に焼いていきます。また並行して養蜂や田んぼ・畑仕事も行っています。季節ごとにやるべきことがあって1年で完結するという生活は、自然と一体感があっていいですね。飽きたらほかの仕事をやればいいし、毎日退屈しません。 幼いころから4年以上ひとつところに住んだことのない私が、ここに約30年も住んでいる理由は、必要なものがすべてあるからです。海と山に囲まれた豊富な自然がある。湧き水もある。買い物珠洲焼陶芸家渡邊 キャロラインProleわたなべ きゃろらいん 1965年、アメリカ生まれ。1987年にコロンビア大学日本文学専攻を卒業。同年秋に珠洲に移り住み、翌年陶芸家の渡邊幸治氏と結婚する。二子窯を築窯。幸治氏死亡後、2000年から珠洲焼を始める。現在は作陶の傍ら、英会話教室を開くほか、養鶏や養蜂、農業を行うなど、精力的に能登の自然を活かした暮らしを進める。珠洲焼12世紀中葉(平安時代末)から15世紀末(室町時代後期)にかけて、石川県珠洲市周辺で生産された、中世日本を代表する焼き物のひとつ。大陸から伝わった須恵器の流れを汲む。鉄分を多く含む珠洲の土を燻べ焼きという技法で焼き、釉薬を使わないことで、灰黒色の風合いに仕上がる。1976年珠洲市により復興を遂げ、1989年、県の指定伝統工芸品となった。
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