JSTは、大学等の研究成果を実用化する人材の育成・確保のため、大学、TLO等における技術移転業務を支援・サポートする人材(目利き人材)の専門能力の向上、目利き人材のネットワーク構築等を目的とした研修を開催しています。
研修プログラムは、基礎コース、大学(地域)基礎コース、実務応用コース、地域実務応用コース、トピックスコースから構成されています。
基礎コースは大学の知的財産や地域共同研究センター、TLO、公的研究機関等で技術移転業務に携わる方、関心をもつ方を対象に、目利き、コーディネータ等の候補者を育成することを目標にしています。
基礎コースは、A課程〔技術・知識移転マネジメント〕、B課程〔マーケティング〕 C課程〔知的財産マネジメント〕D課程〔起業支援〕 E課程〔国の支援制度〕からなっています。すでに、コーディネート活動を行っている方でも、基本的な知識を補強しておきたいとお考えの方々にも役立ちますので、必要なコースを選んで、ご出席されるのも言いかと思います。
A,B,C,D,Eの5つのコースのうちD課程が起業支援のコースです。このコース(D課程)は、起業時に重要となる資金調達等のファイナンス知識、財務諸表等の基礎知識、ベンチャー経営のポイントを習得することを目的とした、一日コースです。ファイナンスの知識では、ベンチャーの起業から、業務の展開の間に必要となる費用の種類と、その費用が損益計算書にどのように反映していくかについて、学びます。特に資金運用の重要性とそのための資金調達の方法について学びます。さらにコース参加者が抱えている、ベンチャー企業における課題について語りあい、その解決策のヒントを得るよう機会もあります。基礎コースとはいえ、実務に参考になる研修となっています。本年度は 東京本部JSTホールにて平成20年2月6日(水) に開催される予定です。未だ先の話ですが、今ならスケジュールの調整も容易かと思います。ご検討頂ければ幸いです。
A課程は本年6月に終了していますが、そのほかの課程はこれからでも間に合います。ご関心のある方は、下記URLをご参考に申し込みをしてください。http://www.jst.go.jp/tt/mekiki/main.html
研修会場までの交通費等は自己負担ですが、研修費および使用教材費は無料です。
また上記URLで紹介されている実務応用コースは技術移転業務の経験を有し、参加者による議論が可能な事例をお持ちのコーディネータ業務を行っている方々のスキルアップを目的にしています。一課程は二日(各課程を年2回ずつ実施)です。所属機関を問わず、コーディネータを専門職のひとつとして考えていらっしゃる人には、大変役に立つ研修となっています。ちなみに、6月21日と22日に行われたA課程(コーディネーション活動における重要因子分析と付加価値の創造)コースでは、企業、大学関係者、公的機関の関係者がほぼ同数参加され、それぞれの立場から抱えている問題を率直に語り合い、そうなんだと相手の立場を理解しあう活発な意見交換がなされました。
2007/07/09 文責 VBL 瀬領 浩一