4月7日に、東京藝術大学の日比野克彦学長が珠洲市を訪問されました。珠洲市役所を訪問後、市内の被災状況を視察され、能登学舎にも来て下さいました。
日比野学長が携われているプロジェクトに「明後日朝顔プロジェクト」というものがあります。これは、2003年に始まったプロジェクトで、収穫した朝顔の種を各地に運び、そこでまた収穫できた種をさらに全国へと運び広げていく活動です。朝顔の種には履歴があり、この種を介して人と人、人と地域、地域と地域がつながっていくというプロジェクトです。今回は、被災地でこの種を植える活動が広がることで地域が少しでも元気になってくれればと、日比野学長は学舎に避難されている皆さんと懇談されたほか、日比野学長自ら段ボールで種を入れるラック付きの看板を即興で製作してくださった上、そこにマジックで明後日朝顔プロジェクトの取組について分かりやすくイラストを描いて下さいました(写真)。
今後は珠洲市内のいくつかの場所で、明後日朝顔プロジェクトの取組を広げていく予定です。種を植え、育て、花を咲かせ、種を収穫する。そうした一連の流れを楽しみながら、朝顔の花のようにそっと優しく珠洲の皆さんの心に寄り添える活動になればと願っています。
今年度の能登里山里海SDGsマイスタープログラムは、「地域とアート」をひとつのテーマとして、地域のこれからを考えていく内容となっています。「明後日朝顔プロジェクト」が全国の人や地域をつないでいるように、私たちもアーティストの方々との対話を楽しみながら、人と地域のつながりについての学びを深められる充実したプログラムを作っていきたいと思っております。