職務発明認定から特許出願までの流れについて
1. 研究活動より発明が生まれる
発明とは...
特許法では、「発明」とは『自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。』と定義しています。研究成果が以下の条件を満たしていれば、将来、特許権を取得できる可能性があります。
1. 水は高い所から流れるといった「自然法則」を利用したものである。
2. 新しいものである(世の中で、発表・実施されていない)。
3. 容易に発明できるものでない。
2. 発明届出書の提出
発明届出書をダウンロードの上、必要事項を御記入ください。記入に当たっては、記入例を参考としてください。
必要事項へ記入できましたら、事務担当の研究・社会共創推進部産学連携推進課知的財産管理係宛に御提出願います。
mail:titeki@adm.kanazawa-u.ac.jp / 内線(81)6086
届出のタイミング
発表するに足る新たな知見やデータが得られた場合、速やかに発明届出を行ってください。
予定される学会や論文等での発表前(学生による学内発表会も含みます)、少なくとも1ヶ月前には届出を行ってください。
3. 届出受領と職務発明の認定
提出された発明届出書は、先端科学・社会共創推進機構にて受領し、「金沢大学職務発明取扱規程」に基づいて、職務発明か否か認定されます。
職務発明とは、教職員が職務上行った発明のことをいいます。場所を問いませんので、自宅での発明でも職務発明になり得ます。
職務と無関係の場合には職務発明には当たりませんが、職務発明か否かの認定のため、発明届出書の提出をお願いしております。
4. 発明内容のヒアリング
本学の技術移転機関である 金沢大学TLO の担当アソシエイトが、提出された発明届出書の内容について、発明者へのヒアリングを実施します(発明届出書受領より1週間程で連絡があります)。
ヒアリングの際には、当該発明内容、その他の研究課題などについてお伺いします。
5. KUTLOによる先行技術調査・評価
先行技術調査に当たっては、学術文献及び特許文献等の先行技術と比較し、特許性や特許としての権利価値、産業界での実施可能性、市場規模等を考慮の上、評価を行います。
これらの他、特許法第30条適用(発表・公開の有無)、外部資金(受託研究・共同研究等)の新規獲得や継続における研究活動への影響も考慮し評価を行います。
6. 出願の判断
KUTLOの技術評価を踏まえ、特許出願の判断を行います。
KUTLO・先端科学・社会共創推進機構 法務・知的財産戦略グループ 研究・社会共創推進部産学連携推進課が参加する会議において議論した上で、先端科学・社会共創推進機構長が特許出願要否の最終決定を行います。出願の判断結果については、後日発明届出代表者へ通知文書が送られます。
7. 出願準備
発明者・KUTLOアソシエイト・弁理士等が同席する特許相談会にて出願書類作成のための打合せを行います。出願書類の作成は主に弁理士が行いますが、修正や確認、明細書に必要なデータの追加等は発明者に行ってもらいます。
御注意ください!
特許出願前に学会や論文で発表する予定がある、又は既に発表している場合は、アソシエイトあるいは知的財産管理係へなるべく早く御相談ください。発表の形態・時期によっては、せっかく出願準備を進めている発明を特許出願できなくなる可能性があります。
学生の論文発表及び研究発表等に発明内容が含まれる場合も同様です。